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ZAPシール貼る防食材(II)
ZAPシールは、自動車のフロントフェンダやフロントパネルのボルト締結部など、錆びやすい箇所の局部防食材として手軽に使用できる亜鉛シールです。
製品構成
- 当製品は高純度亜鉛箔、導電性粘着剤、剥離紙から構成されています。
- 上記粘着剤層を剥離紙で保護してロール状に巻いたものをZAPテープ、これを使用時の形状にシール抜き加工したものがZAPシールです。
特長
1.国産自動車メーカーで20年以上の使用実績があります。
- 高品質、高コストパフォーマンスの要求が厳しい国産自動車メーカーで30年以上の実績があり、多くの自動車で使用されています。
2.簡単に施工ができます。
- 施工しやすいように予め最適なサイズにカットされていますので、すぐ貼り付けて使用できます。
3.膜厚管理が容易です。
- 塗装では再現できない厚み精度が確保できます。
4.貼り付け直後から高い防食効果を発揮します。
- 塗装のような乾燥や飛散防止の養生が不要で臭気もなく、貼り付けた直後から信頼性の高い被覆防食効果と導電性粘着剤による犠牲防食効果を発揮します。
5.異種金属接触腐食や隙間腐食対策にも有効です。
- 亜鉛はイオン化傾向が大きい為、ステンレスと鉄、アルミニウムと鉄など異種金属が接する箇所や材料同士が接して生じる隙間部に用いれば、重要な部材を腐食から守ることができます。
効果
次の断面模式図に示すように、自動車のフロントフェンダーのボルト締結部は厳しい腐食環境にありますが、ZAPシールの使用で効果的に錆が防止できます。
自動車のフロントフェンダのボルト締結部におけるZAPシールの防食効果
無防食の場合
フロントフェンダーと車体を締結するボルト周辺部は、狭いためED塗料の回り込みが、無かったり不足するだけでなくボルト穴の端面やバリでは、鋼板素材面が露出します。
また浸透した水分は、閉空間のため乾燥しづらく長期滞留します。さらに酸素濃淡電池と言うマクロ腐食電池も形成されます。
これら要因のため錆が発生しやすく、融雪剤を使用する地域や海岸近く等では、錆汁が生じ見苦しくなることがあります。
ZAPシールで防食した場合
フロントフェンダーと車体を締結するボルト周辺部は、ZAPシールの厚みの効果でED塗料の回り込みが、改善されるだけでなく、ZAPシールの犠牲防食作用、被覆防食作用、及び亜鉛の腐食生成物によるインヒビター効果でボルト穴の端面やバリの錆も含め、効果的に錆が防止できます。
自動車における適応箇所
過去使用実績のある主な適応箇所は、次表、次図に示す通りです。
適応箇所 | 具体例 | 説明 |
---|---|---|
ボルトで取り付け、ED塗装を行う部品 | フロントフェンダーのボルト締結部(上図参照) |
|
帯電防止を目的とした無塗装部 | 燃料タンクのボルト締結部 |
|
錆やすい隙間部 | エヴァポレーター、フロントパネル、バンパー、フロワー、ドア等 |
|
用途例
- 乗用車車体部フロントフェンダーと車体の間
- アルミ製目隠パネルの取付部ベランダのアルミ製目隠パネルと取り付けボルトの間
- 釣り針(右は無防食)
※その他用途例
- 異種金属接触箇所や立体構造物の隙間部分
仕様
形状・サイズ
- 新規に型を作製するため、当社の設備能力や原材料サイズの許容範囲内では、お好みの形状、サイズにハーフカット※し、穴を開けることも可能ですので、お気軽にご相談下さい。
- 亜鉛箔の厚みは、0.1mmです。
※ハーフカットは、剥離紙はカットせず、シールとなる亜鉛箔と粘着剤をカットする方法を意味します。
最小販売単位
- 下表を基本としますが、ご相談下さい。
最小販売単位 | 入り数 | |
---|---|---|
シート数/箱 | シール枚数/シート | |
1箱 | 500シート | 形状や要望に依りますが、一般的には2~40枚 |
シール形状の
- 例1
- 例2
- 例3
- 例4
- 例5
- 例6
- 例7
- 例8
■ 使用上及び施工時の留意点
- 構造物の強度が不足している箇所(補強にはなりません)
- 水中に常時浸漬する箇所、または干満帯
- 止水、防水目的
- 防食対象物が高温環境(60℃以上)にある場合
以上の場合はご使用になれない、もしくは注意が必要となります。